謎解きの時間

金曜日は沖縄料理屋で泡盛を飲んでいたはずが、気付いたら家で寝ていた。
吐き気がして、完全に二日酔い。
右手に謎のかすり傷と筋肉痛、スラックスには破れとゲロのあと、靴にもゲロのあととちぎれた靴紐、唯一残る記憶の断片はどこかの駅で後輩に介抱されているワンカットのみ。
おかげで日曜は気が気じゃなかったし、日曜美術館姜尚中先生とIKKOさんが共演してるのも気が気じゃなかった。
謎だらけである。
嫁の証言によると俺が帰宅したのは0:30以降。
恐らく記憶があったのは19:30くらいまで。
空白の約5時間。
そして駅で介抱してくれた後輩は会社近くの寮に住んでいるので電車には乗らないはずだ。
そして帰る方面が同じ先輩は一緒だったのか。
そして「だまし絵」の回にIKKOさんを呼んだのは「お前もだまし絵みたいなもんだろ」というNHK流のエスプリだろうか。
謎は深まるばかりだ。


そして明けた月曜日、めんどくさいのと怖いのとで一々細かい事は聞かなかったが、総合すると
・9時頃沖縄料理屋を出た
・その後俺と先輩は走り回ったり、転げたり、生け垣に突っ込んだりしていた
・俺は後輩に寮に連れていかれた
・俺は帰ることを主張、なぜか「俺の家は中野だ」と言い張っていた。
・周りの人は俺が三鷹とか吉祥寺辺りに住んでいるのを知っていた。で、なんか後輩が俺を吉祥寺まで送ってくれる事になった。
・先輩が一緒だったかは不明
・後輩は俺を吉祥寺まで送ったが、終電が無くなり、中野で夜を明かした
・先輩は翌日の土曜日足を引きずりながら出社し、しかもその時の記憶を無くしていた


これ以上謎解きをするのはうんざりなので、もう聞かないようにするが、とにかく今回驚くのはしこたま飲んだ覚えは無いという事だ。
さらに件の沖縄料理屋には過去に一度行った時も泡盛を飲んで記憶を無くしている。
つまり俺はこの店を出た記憶が無い。
俺の魂(×2)は今もあの店の中を彷徨っているに違いない。
すると今ここにいる俺はなんだ?
そして嫁が日曜美術館を見て思い出して買った、IKKOさんの使ってる足を細くすると言うマッサージ機は本当に利くのか?