アロハアボーイ

大学のサークルの夏合宿、3回生*1だった僕達はアロハシャツを着ていこうぜという事になった。
もう上の学年だったし調子こいていたのだ。
調子こかなくたってアロハは着れるけど、でもどの辺がこいていたかというと、行き先は山で、移動手段は貸切バスで、つまり「なんだあのアロハの集団は。寒っ!」って思うのは内部の人間だけ。
なんというか意気地が足りない。
そんな我々の意気地無さを嘆いての事か、OBがやって来た。
というかいつも来るが。
その中の一人にアロハシャツを着た人がいて、我々は舌を巻いた。
お前らの考えている事などお見通しだよとでも言われているようだった。
しかしこの先輩のすごさはこれだけでは無かった。
近付いてよく見るとそのシャツの柄はアロエだった。
アロハシャツに見えたそれはアロエシャツだった。
僕らの事をお見通しなばかりかその上にかぶせてくる先輩に戦慄を覚えた僕は今までこの事は胸に秘していたが、今日やっと言う事ができて、すっきりした。
先輩のシャツはアロエシャツー!

*1:関東の大学だったから本当はこういう言い方はしないけど、使ってみたかったのだ。