去年は著名なミュージシャンがいっぱい死んだよね

とは言わないようにしている。それは去年に限った話では無い。これは別に印象論だけで物事を語るのを好かないというだけでは無い。


まず第一に各個の死というものは一つ一つ特別であるが故に、最近は亡くなるミュージシャンが多い、などというのは(たとえそれが客観的事実であったとしても)至極乱暴な物言いである事を自覚すべきである。
第二に世間的な評価だけで故人の死を悼む事は故人のみならず、その愛好者をすら愚弄する事である。端的な例を挙げると、忌野清志郎マイケル・ジャクソンである。僕はこの「巨人」達を哀悼する気持ちはあるが、それを表明する言葉を持たない。なぜならそこまでよく知らないから。


僕が希求するのはとにかく音楽に対して誠実であるという事である。