歯にまとわりつくエトセトラ

歯が沁みる。
冷たいものや熱いものを飲んだり、食べたりするとほとんど痛みに近い感覚に襲われる。
歯医者に行って虫歯の治療をしてもらったらこうなってしまった。
治療後、4,5日経つが一向に馴染む気配が無い。
しょうがないので、ぬるま湯を飲んでいる。
子供のために用意してあるポットからお湯を注ぎ、水と割って飲んでいる。
お湯の水割り。
ちなみに一番辛いのはうがいなので、それもお湯の水割り。


それにしても面妖なのは歯医者の対応だ。
治療中から猛烈に沁みまくり、悶絶していた俺に、その原因を「歯を削った所に金属の詰め物をしたので、それが神経に当たっているのかもしれません。金属は熱伝導率が高いので、冷たいのや暑いのが、神経に伝わっているのでしょう。」と明解かつ論理的に説明してくれたが、説明してくれただけであった。
よくよく思い返しても「◯◯日くらいすれば、馴染みますから」みたいな発言は無かった気がする。
という事は「貴様のように生ぬるい人生を送ってきた人間はぬるい物だけ飲み食いしていれば十分だ。」という呪いをかけられたという事だ。
恐るべし、現代の呪術師歯医者。


呪いを解いてもらうべく他の歯医者を予約した。
平日は遅くまでやっている融通の効く所だ。
目下の気がかりはそこがチャーミーデンタルクリニックというえらくファンシーな名前なので、果たして呪いに打ち勝てるのか、という事だ。