APOGEE, トレモロイド@月見ル君想フ

念願のAPOGEEのライブである。
今や俺もライブに行きまくる訳にはいかない身なので、厳選せねばならん。
APOGEEのライブに今行かなければならない理由は、まず当然俺の中では今が旬だからなわけだが、それだけではない。
1stと2ndは好きな事、3rdはイマイチな事、3rdが出てから1年以上経っている事、今どうもレコーディングしているらしい事、以上を総合すると、こんな感じの事を読み取れる。
・直近のアルバムリリースから時間が経っているとライブではいろんな曲を満遍なくやる事が多い。
・4thアルバムが仮に3rdを踏襲した路線になった場合、ライブに行っても盛り上がらないかもしれない。
という事でいずれにしても今がチャンス!という事である。
レコーディング中で新曲をたくさんやられるというリスクもあるのだが。
以前書いたAPOGEE評はこちら


対バンのトレモロイドは3月のリリース時にはナタリーが「空間系」と紹介していた。
チェックした感じはsleepy.abっぽいと思ったが、さて実際はどうか。


ハコは我がホームグラウンド(笑)青山にある月見ル君想フ
名前は聞いていたが、行くのは初めて。
B1がロフト状でB2がステージとメインの客席になっている。
思ったより天井が高いが、PAスピーカーはB2用とB1用と両方用意されていたので、高円寺HIGHと違ってちゃんと聴こえた


先攻はトレモロイド
G&V,B,D,Synの四人組、APOGEEと同じ編成だ。
sleepy.abみたいな感じではなかった。
ありゃフィッシュマンズだ。
フィッシュマンズにはあまり詳しくないけど、ベースのファットな低音とぼやけた輪郭は間違いなくフィッシュマンズ
ドラムもダビーな感じ。
人力ディレイをやっていて笑った。
あとなかなか辛抱強いというかここぞという時にしかフィルを入れない。
でもそのここぞの時の盛り上がりが結構良かった。
曲がうまく設計してある。
シンセは音色で聴かせる。
APOGEEと発想は近いか。
一曲だけサンプラーも使ってた。
総じて言うと、期待以上だった。
APOGEEの対バンとしては100点と言っていい。
ま、この表現が既に過小評価だけど。
いずれにしてもCD買ってもいいなと思ったのは確かだ。


そして後攻のAPOGEE
期待通り1stと2nd中心。
やっぱりライブの定番ってできてくるもんだよね。
そして知らない曲を4曲やった。
ニセ中国、というかエキゾチカな曲、80年代(?)シンセサウンド全開な曲、一曲目またはインタールードに使いそうな空間系の曲、そしてRADIOHEADのidiotiqueにしか聴こえない曲。

詳しそうなファンの方に聞いてみたところ、idiotiqueみたいな曲以外は3rdリリース後の曲らしい。
おう、これは4枚目期待できるんじゃないか?
割とチャレンジングな感じ。
あとはこれに真骨頂である黒みが加われば、言う事無し。
意表をついてトライバル方面に行くというのもアリか。


ちなみにパフォーマン全体としてはAPOGEEとしてのライブが久々なせいなのかなんなのかよくわからんが、あからさまなミスがあったりしたけど、基本的には期待通り。
特にベースの内垣氏のプレイにはしびれた。
ただトレモロイドと比べたらトレモロイドの方が印象には残ったかも。
とりあえずアルバム出るのをおとなしく待ちますよ。


蛇足
・ハコはおしゃれ系な音の小さい所だったらがっかりだなと思ったけどそこまでではなかった。大きくはないけど。両バンドとももっとドラムがでかいと個人的には嬉しい。
・ドラムの間野氏はスキマスイッチの常田氏(アフロだった方)に似ている。
・アンコールでちょっとしたトラブルのためボーカル永野氏がつなぎで弾き語りをやった(マイケルジャクソンの曲だったらしい。そんな事も知らないのか俺は!)のだが、前の方の女の子達が曲に合わせてゆらゆら揺れていて、やっぱりな!と思った。ちなみに俺も危うくゆらゆらするところだったくらいいい感じの唄だったのはここだけの話だ。
・内垣氏は白い長袖のVネックのシャツを着ていて、それはジェントルメンアンダーウェアに見えて、セクシーコマンドー部にでも入ったのかなと思った。特にidiotiqueみたいな曲ではベースを置いてひたすら8ビートで手拍子を打っていたのだが、いつ「エイジョリアーン!」と叫び出さないかと冷や冷やした。