クエンティンタランティーノ『ジャンゴ 繋がれざる者』

会社で先輩からジャンゴを観たという話をされそうだったのだが、それがちょうど自分が観ようとしていた前日だったので、とりあえずネタバレだけは勘弁してもらいつつ話を聞いた所、どうやら年配のお客さんが多いらしい。
しかも1組の老夫婦は途中で席を立ったという。
で、それがタランティーノの映画にお馴染みの監督ご本人が登場するシーンだったのだが、そのエピソードの顛末のあまりのバカバカしさにとうとう我慢できなくなったに違いないと、先輩は分析していた。
西部劇っていうから観に来たのにこんなもん西部劇じゃねぇよ、と。


果たしてその翌日吉祥寺バウスシアターの11:40の回を観に行ったのだが、実際年配のお客さんが多かった。
で、その年配のお客さんが落ち着かない、落ち着かない。
トイレかなんなのか知らないけど、ちょっと席を立って2,3分後に戻ってくる、というのを2,3回繰り返す人が2,3人いる感じでとにかく落ち着かねぇんだ。
これは鑑賞に耐え兼ねたためなのか、老齢のためにトイレが近くなっているためなのか、あるいはその両方なのか。
挙句の果てには杖を突いて歩くレベルのご老人が席を立ち、出口の方に向かって歩いて行くのだが、
その道すがら通路側の席に座る他のお客さんに対して、
「長いですねぇ。これあとどれくらいで終わるんですかねぇ。4時に烏山で用事があってねぇ」などと話しかけるも当然ながら話しかけられた方は何の返答もしないし、正直あの瞬間観客全員が「知らんがな!」と思ったはずだ。
一体感のある貴重な劇場体験ができて非常に嬉しい。