使用済み核燃料の処理について見過ごせないブコメがあったので、idコールしたら意外と丁寧なリアクションがあったので、こちらも丁寧に対応する事にした。

ダイアリーに原発関連の事を書くのは多分初めてだな。


小泉氏の脱原発発言が福井に波紋 「核のごみ」議論深まる可能性


僕が原発の運用に懸念を抱く最大の点の一つに使用済み核燃料の処理の問題がある。
別にそんな事は小泉氏が言い出す前から分かっていた事だし、フィンランドドキュメンタリー映画『10万年後の安全』は日本でも公開されている(観てないけど)。
最近では使用済み核燃料処理は脱原発派が言う程困難な事では無いみたいなブログも上がってたりして、そう言う事は本当に無害化されてからじゃないと言い切れないだろうがクソが、と思っていた。
で、該当記事のブコメの中にid:che-hiroshi氏が

福井のメディアでようやくこういう議論がまともに出てくるようになったのかな? いずれにしても核ごみは地産地消の観点からも、福井県で預かってもらうほかあるまい。

と書いていて、これにはいささかとさかに来たわけですよ。
言うに事欠いて地産地消と来たかと。
なので同一ブックマークページ上で

使用済み核燃料の地産地消ってそんなにコンセンサスのとれた考え方なんだっけ?

idコール込みで異論を挟んだ所、

もちろん、国民的コンセンサスはありません。しかし、放射性廃棄物はどこかに格納しなければなりませんよね? ジシツ半永久的に原発敷地内に処分し続けないといけないのではないと思います 。

仰る事はわかるが、それを称して地産地消というのは虫が良すぎるでしょう。
河野太郎は寧ろ電力消費地が廃棄物を受け入れるのが筋だとブログに書いている。
勿論実現可能性という点では電力消費地廃棄物処理を受け入れるというのはほとんどありえない話だとは思うし、個人的観点からもそんなどうなるかわかったもんじゃない代物が足元に眠ってますなんてこっちが眠れなくなるわって。
そこは河野太郎もあくまで筋論として書いている事であろう。
とはいえ一足飛びに廃棄物の処理を地方に押し付けるというのもいくらなんでもあんまりだ。
恐らく今後廃棄物処理立地に対する交付金、みたいな新たな枠組みが登場するのは想像にかたくない。
そうすると開沼博原発誘致に関して論じたような積極的な立地誘致が起こらないとは言い切れない。
既に原発無くしてはやっていかれない構造になってしまっている自治体がそれに立候補してもなんら不思議ではない。
結果的にche-hiroshi氏が言う地産地消が実現する可能性は高いような気がする。
しかしそこには地産地消という言葉が本来持つ、中央を頼る事無く地方の経済を回すという美点は損なわれており、徹頭徹尾中央と地方との従属関係が映し出されるばかりだ。
僕のような首都圏育ちの人間にとってはこういった言説は甘い果実だか、口が裂けてもその事を指して地産地消とは言えない。
更に言うとidコールのために無関係な記事にブコメを残すのはいかがなものか。
その点を考え直していただき、平均年齢弱冠20歳のガールズバンド、赤い公園のCDを一枚でも買っていただけると非常に嬉しい。


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