今更の赤い公園

最近僕がLOVEずっきゅんしているバンドに赤い公園という人達がいる。
女性4人組で平均年齢弱冠20歳。
昨年EMIからメジャーデビューしていて、二枚のミニアルバムをリリースしている。
で、これがまた才能溢れまくりで、なんていうの?有り体に言うとヤバイすよね。*1
どこがどうヤバイか一個づつ挙げていきます。


曲の構成
現代のポップミュージックは多くの曲がABCの構成、つまりAメロ、Bメロ、サビ(Cメロ)、でこれを二回繰り返しとかそんな感じ。
サビから始まる場合も多いですけどね。
赤い公園はどうかというとメロディパートが少ない。
Aメロサビってパターンがよくある。
で、繰り返しが来るんだけど、同じメロディでもほとんど必ず一回目とアレンジが変わっている。
しかもパートを繋ぐ、いわゆるブリッジパートもあれこれ趣向が凝らされていて、どんどん曲が展開していく。
こう書くとプログレッシブなのかな?と思われる向きもあるかもしれないが、そこまでではない。
プログレは時空を捻じ曲げてパート間を繋ぐような所が魅力というか僕が好きな部分だけど、彼女らはあくまでポップの範囲内で自然にやってる感じ。
しかもどの曲も3,4分で収まってんの。
そんなだから広い層に支持されそう。
俺これだけのアイディアがあったら絶対8分くらいの曲にするよ!*2


音選び、ミックス
Gの津野がサウンド上のキーマンらしいが、とりあえずギターへの過剰なこだわりは無いようだ。
最近は自分がギターがうるさくない、あるいは完全にうるさ過ぎる物*3を好む傾向にあるのだが、このバンドはギターの音が比較的後ろにある事が多い。
単純に音量バランスの事でもあるし、またほぼ常時ディレイや深めのリバーブがかかっているせいでもある。
ギターが前にべったり張り付くような音場よりも隙間がある方が心地よく聴こえるの、今は。
またシンセを使ったりわけわかんないSE使ったり、「血の巡り」って曲では一瞬だけworld's end girlfriendか!ってくらいグチャッとなる所とかがあったりしてかなり奇想天外。
CINRAのインタビュー

「ここにこの音を入れたら超面白くない?」「マジウケる!」みたいにして曲作りが進んでるんで。

みたいな話があって、何そのやりとり、超楽しそう。


コーラス
ハモリではなくてオブリガート的なコーラスがよく入る。
しかも男声も入ったりして面白い。
女性バンドに男声コーラスって新鮮。
あとさっきの「血の巡り」ではイェー!そーれそれそれそれ!イェー!とか入ってヤバイマジウケるんですけど。



素敵。
それだけじゃなくて「塊」という曲では軽シャウトなんかもかませる。
シャウトが入るだけでポイントアップですよ。


その他
こういう歌物で、ちょっと変わった聞きづら、って考えてたら9mmを連想した。
別に音楽性が近いというわけじゃなくてメインストリームに対する立ち位置みたいな部分が。
もっともEMIと契約してからの9mmは普通のギターロックになってしまった、と捉えているので、赤い公園はそうならないといいなーと思ってる。
ただその点に関しては前出のCINRAのインタビューでこんな風に答えている。

マキシマム ザ ホルモン空気公団を足して2で割ったようなバンドになりたい(笑)。

大丈夫だ!そのメンタリティでやってるならきっと大丈夫に違いない!


G津野
下の名前が米咲。
みさきって読むのかな?と思ったらまいさって読むんだって。
珍しい!
どっちにしても名前に米が入る人を知ったのは元プロテニスプレーヤーの神尾米(かみおよね)以来だよ。
あとこのバンドの来歴が元々高校の軽音楽部で3人がやってた所に津野が加入してオリジナルを始めたらしくて、米咲先輩とか呼んでんの。
ヤバイ、何その関係性、超かわいい。


ちょっと気持ち悪い話
高校大学くらいの時に女性ボーカルの物は川本真琴くらいしか聴いていなかったせいか、女性ボーカルの音楽を好きになるとドキドキして何か変な気分になる。
salyu x salyuの時もそうだった。
これって…恋?


ライブ
大変タイミングの良い事に5/5に渋谷CLUB QUATROでワンマンライブがある。
最近はチケットゲット楽勝な物ばかりだったので、余裕ぶっこいてたら、売り切れてしまってだいぶ焦ったが、何とか融通してもらえる目処が立ったのでほっとしている。
多くは望まない。
音量だけ大きければそれでいい。


まとめ
正直メロディがどうこうとかそんな事に対する興味はとうの昔に薄れている。
正確に言うといかにして編曲、音使い、キャラクターとかで楽しめるかという所があって、ようやっとメロディを楽しめるようになるわけで、もう我ながらしちめんどくせぇんだけど、こういう出会いが2年に1回くらいあるからたまんない。
最後に公式のyou tube動画の「ランドリー」*4という曲を貼ってさようなら。

*1:最近聞いている菊地成孔のラジオでよく出てくるフレーズ。

*2:元々別の2曲をつなげて1曲にしたりもするので、単純に曲を長くしたいだけなんだけど。

*3:ノイズとか。

*4:僕が今まで言って来た事を一番表しているのがナンバーシックスという曲なんだけど、今一な動画しかなかった。とはいえこの曲のPVはこれはこれでヤバイですよ。まじキュート。