かぜの科学―もっとも身近な病の生態

イギリスのサイエンスライターが書いた非学術書
子供を育てる親としてにわかには受け入れ難いのが寒さとかぜのひきやすさには相関関係が無いという研究結果の紹介。
研究者達がとにかく色々な実験をした結果、かぜ(特に鼻かぜ)をひく最も強力な経路はウイルス保持者との接触、または無機物に付着したウイルスが手に付き、それが鼻か目を通じて体内に侵入する事だった。
しかしよく語られる寒さ、免疫力、疲れ等はかぜのひきやすさとは関係が認められなかったという。
かぜのウイルスには膨大な種類があり、それを防ぐには一つ一つ抗体を作らなければならない。
つまりかぜをひけばひく程、かぜにひきにくくなる。
だから子供が大人よりかぜをひきやすいのは、大人よりもかぜにかかった回数が少ないからという身も蓋もない結論!

使用済み核燃料の処理について見過ごせないブコメがあったので、idコールしたら意外と丁寧なリアクションがあったので、こちらも丁寧に対応する事にした。

ダイアリーに原発関連の事を書くのは多分初めてだな。


小泉氏の脱原発発言が福井に波紋 「核のごみ」議論深まる可能性


僕が原発の運用に懸念を抱く最大の点の一つに使用済み核燃料の処理の問題がある。
別にそんな事は小泉氏が言い出す前から分かっていた事だし、フィンランドドキュメンタリー映画『10万年後の安全』は日本でも公開されている(観てないけど)。
最近では使用済み核燃料処理は脱原発派が言う程困難な事では無いみたいなブログも上がってたりして、そう言う事は本当に無害化されてからじゃないと言い切れないだろうがクソが、と思っていた。
で、該当記事のブコメの中にid:che-hiroshi氏が

福井のメディアでようやくこういう議論がまともに出てくるようになったのかな? いずれにしても核ごみは地産地消の観点からも、福井県で預かってもらうほかあるまい。

と書いていて、これにはいささかとさかに来たわけですよ。
言うに事欠いて地産地消と来たかと。
なので同一ブックマークページ上で

使用済み核燃料の地産地消ってそんなにコンセンサスのとれた考え方なんだっけ?

idコール込みで異論を挟んだ所、

もちろん、国民的コンセンサスはありません。しかし、放射性廃棄物はどこかに格納しなければなりませんよね? ジシツ半永久的に原発敷地内に処分し続けないといけないのではないと思います 。

仰る事はわかるが、それを称して地産地消というのは虫が良すぎるでしょう。
河野太郎は寧ろ電力消費地が廃棄物を受け入れるのが筋だとブログに書いている。
勿論実現可能性という点では電力消費地廃棄物処理を受け入れるというのはほとんどありえない話だとは思うし、個人的観点からもそんなどうなるかわかったもんじゃない代物が足元に眠ってますなんてこっちが眠れなくなるわって。
そこは河野太郎もあくまで筋論として書いている事であろう。
とはいえ一足飛びに廃棄物の処理を地方に押し付けるというのもいくらなんでもあんまりだ。
恐らく今後廃棄物処理立地に対する交付金、みたいな新たな枠組みが登場するのは想像にかたくない。
そうすると開沼博原発誘致に関して論じたような積極的な立地誘致が起こらないとは言い切れない。
既に原発無くしてはやっていかれない構造になってしまっている自治体がそれに立候補してもなんら不思議ではない。
結果的にche-hiroshi氏が言う地産地消が実現する可能性は高いような気がする。
しかしそこには地産地消という言葉が本来持つ、中央を頼る事無く地方の経済を回すという美点は損なわれており、徹頭徹尾中央と地方との従属関係が映し出されるばかりだ。
僕のような首都圏育ちの人間にとってはこういった言説は甘い果実だか、口が裂けてもその事を指して地産地消とは言えない。
更に言うとidコールのために無関係な記事にブコメを残すのはいかがなものか。
その点を考え直していただき、平均年齢弱冠20歳のガールズバンド、赤い公園のCDを一枚でも買っていただけると非常に嬉しい。


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今更の赤い公園

好きなギタリストは誰?って聞かれると困っちゃうという話

ギターを弾く人間である、という事が露見するとよく質問される事なのだが、好きなギタリストは誰かという質問は非常に答えるのが難しい。
この質問になんの衒いも無く答えるとすると元TMGEアベフトシ、と答える事になる。
しかしここで難しいのが、この質問をしてくる人間は高い確率で自分もギター弾きか、ロックに造詣の深い人間だろう事だ。
迂闊にアベフトシなんて答えると、じゃあパブロックとかガレージ系が好きなんだね、と判断される事になるのだが、それは完全に誤解になるのである。
むしろTMGEが単なる例外で、ギターを弾き始めた時にあまりにも鮮烈に同じギターものすげーかっこよく弾いてる人!てな感じで登場したというのがでかいのである。
僕の、よりメインの趣味趣向を言えば空間系、音響系なわけなんだけど、そういったジャンルはある種の匿名性みたいなものもあるので、具体的なプレイヤーの名を挙げづらいという事情がかなり大きい。
さらに言えば僕はギタリストではあるんだけど元サンレコ読者なので、もうなんていうかギタリストっていうのは今となっては一側面に過ぎないっていうか。
故になんだかんだでアベフトシの名を挙げざるを得ないという(やっぱ山本精一っていうのもなんか違うしさ)。
なんて事をずっと考えてたら完璧に近い答えにようやく辿り着いた。
THEATRE BROOK佐藤タイジだ。
好きなギタリストって言うからいかんのや。
ギターヒーローって聞いてくれれば彼を挙げるよ。
OK、もう迷わない。
といいな。

依存症

数週間前に会社のPCが壊れた。
何にも仕事にならないので、冷凍都市から猫街へ行く用事を作って外出したわけだが、まったくもってPC一つ壊れただけで、こうも仕事がしにくくなるとは。
しかもPC本体(今日日デスクトップ)を修理に出した後、机の上の書類を探そうと手を触れたら、崩れ落ちた。
PCをブックエンド代わりにもしていたわけで、どんだけPCに依存してんだよ。

the days of nekomachi

大塚から雑司ヶ谷に行く用事があったので、初めて都電荒川線に乗った。
窓外の風景と音を見聞きするため、イヤホンを外した。
路面を走ったり、住宅の間を抜けて行く感じは江ノ電を思い起こさせた。
もうすぐ雑司ヶ谷というあたりで歩行者用の踏切に差し掛かった。
そこでは子猫が遮断機の前に座っていてまるで踏切が開くのを待っているかのようだった。
いくら都電がゆっくり走っているとは言え、当然ながらこのタイミングで携帯のカメラを用意できるわけも無く。
可能な事と言えば、この歌詞を思い浮かべる事だけであった。


冷凍都市から
猫街へ
流れ流れて
人の群れ