ここ数ヶ月に行ったライブの備忘録と行く予定のライブ

7月 あらかじめ決められた恋人たちへ/w大森靖子、森は生きている@新代田FEVER


9月 syrup 16g@東京国際フォーラム ホールA


10/11,12 朝霧ジャム
見た奴
G.LOVEYOUR SONG IS GOODOOIOO


今後行く予定
10/18 APOGEE@青山月見ル君思フ
12/17 THE BOOM(ラストライブ)@日本武道館

まっすぐ座ってください

もう先々月の事になるが、免許の更新のため免許センターに行った。
様々な流れ作業を経て、写真撮影に辿り着いた。
撮影機の前に丸いすが置いてあり、そこに座って顔写真を撮られる。
これまで何度か経験してきたので、別段気負うような事も無く順番を待っていた。
自分の番になり、係員の指示に従い椅子に座った。
すると係員は「まっすぐ座ってください」と言った。
俺は狼狽えた。
言っている事の意味が分からなかったし、これまでまっすぐ座ってくださいと言われた事がなかったからだ。
あまりに狼狽え過ぎてどうしていいかわからなくなり、言葉も発せなかったが、なんとか身を乗り出して、さしずめ雛壇芸人のツッコミが大中小とあるとしたら、中くらい、つまり座ったままで上体だけを前に倒したり、戻したりするあれ、がやっとだった。
異変を感じた係員の怪訝そうな顔を見てようやく俺は「あの、まっすぐ座ってるつもりなんですけど」と言えた。
これに対し係員の答えは「それはあなたがそう思っているだけです」という無常なものであり、俺は呆然とする他無かった。
何秒くらい経過しただろうか、恐らく実際にはそれ程長くはなかったと思いたいが、俺の後ろに待っている人がいるという事に思い至り、ようやく「あの、どっちに曲がってるのか言ってくれないと自分では直せないんですけど」ととても困った顔で言った。
係員もようやっと右だ左だ頭だ肩だと言ってくれるようになり、撮影は終了した。
はあ、なぜこんな目に。
あの人一日にかなりの数の人の写真を撮ってるわけでしょ?
中には俺みたいにまっすぐ座ってるつもりが実は歪んでる人なんていくらでもいそうなもんだけどなー。
などと思いながら安全講習を受け、新免許証が発行された。
うん、曲がってる、曲がってるよ。
肩が斜めになってる。
せめてきっちり撮ってくれよ。

APOGEE『Out Of Blue』

APOGEE5年ぶりの4thアルバムリリース。
俺がAPOGEEを知ったのは確か4年くらい前なので、ニューアルバムがリリースされる!ひゃっほーい!っていう気持ちになるのは今回が初めて。
更に昨年リリースされていたシングル『Fall Into The Sky』が非の打ち所がないくらいに、俺がAPOGEEに求めている要素を満たした曲だったため、否が応でも増す期待。
8/5とうとうアルバムリリース、しかしこれが評価の難しい作品になっている。


1曲目、『Runaway Summer』冒頭、硬質なSEのビートから始まる。
あ、この曲は4/29のワンマンでも演奏していたような気がするぞ!
APOGEEと打ち込みは相性がいいようだ。
と思ったのも束の間、どうも様子がおかしい。
ライブで聴いたよりも80'sリバイバル感が強い。
更に言うと音場に奥行きが無い?
音も全体的にかなりつぶした様な質感になっている。
2曲目『Tonight』も質感は変わらず。
しかも、えー、これはチルウェイブ?
この調子で行ったら『Fall Into The Sky』はどうなるの?
あの曲だけ全然違う感じだけど、合わせてあるの?それともそのままなの?
3曲目『Losing You』、これも前のライブでやってた。
シャッフルでハイテンポ、珍しく疾走感のあるロックな曲だった。
この曲もやはりエレクトロニックな感じで若干印象が違う。
『Fall Into The Sky』は6曲目、その前にPVが作られ一足先にオープンになっていた5曲目『Twilight Arrow』は音に隙間があるからかつぶれた感じがあまりしなかった。
良い傾向だ。
そして『Fall Into The Sky』、あー、そのまんまだー。
質感合わせるとかそういう事は行われてねー。


アルバムを最後まで聴いて改めて思ったのは『Fall Into The Sky』が浮きまくってる。
浮遊感とかそういう事でなく、存在が(浮遊感もあるが)。
別に80'sリバイバルでエレクトロニックな方向性が受け付けないっていうわけじゃない。
これはこれでありだなと。
ただじゃあ先行して出した『Fall Into The Sky』の落とし前はどう付けるんだと。
上述した様に『Fall Into The Sky』は非の打ち所がないと思っている。
俺が好きなAPOGEEの要素は①黒いリズム②グルーヴィなベース③奇抜な音色のシンセ④歌⑤空間の奥行きが感じられる音場、てなとこか。
先行シングルがこの全てを満たしてるんだからアルバムもその路線を期待するのが人情というものだ。
しかしアルバム全体で見ると③と④しか無い。
前作『夢幻タワー』を聴いた時のがっかり感は無いが、正直戸惑っている。
と言うか今APOGEEがこの路線で行く必然性があるのか?
遅れてるとまでは言い切れないが最先端ではない、この路線で。
仮に5年前にこの感じをやってたら、おー!こう来たか!って思うだろうけど、今聴いても、おー、こう来たかー…、くらいにしか思えないの。
救いは恐らくこれがライブではまた違った印象になるであろう事。
だがその肝心のライブも現時点でアナウンスされているのはブッキングされた対バン企画のみで、レコ発ワンマンとかツアーとかはあるのか無いのかすらよくわからない。
いくらメンバー2人が学生になったからって単発のライブくらいは組めるだろ。
あー、もやもやする。


書ききれなかった諸々
・ドラムがとうとう打ち込みになってしまった模様
前回のライブの開演前、同行した会社の後輩が「基本みんなうまいけど、ドラムは下手ですよね」と言っていて、「下手・・までいくかな?普通じゃない?」と答えたが、終演後「ドラムは下手だね」、「ですよね!」などとというやり取りをしたっけ。
しかし30台後半で医学部通い始めるとか凄いな・・・。
・ギターが小さい
とはいえそれは前からだしな、と思って過去音源を聴いたらそこまで小さくなかった。
どんだけ小さいの!
・ピアノ
ピアノ音色が全く使われていない。
少なくとも聴き取れなかった。
極端!
・ライブ盤またはライブDVD
ライブはCDより良いはず、と上述したが、録音作品としてはこのアルバムが残るので、是非ライブ盤かライブDVDを出してほしい。
そうじゃないと一面的にしかこのアルバムが評価されない。
というかなんでライブDVD出さねぇんだよ、出せよ!

蓮沼執太フィル@スパイラルホール

蓮沼執太の事は前から気にはなっていたがなかなか食指が伸びなかった。
今回ようやくフィルの音源を聴く機会を得たが、ミニマルで多幸感溢れる素晴らしい内容だった。
折良く公演があったので、4/26土曜に見に行った。
青山通り沿いのスパイラルというビルの3Fにホールがあり、そこに演台と客席が置かれていた。
この日は対面型、つまり演者と客が向かい合う一般的なレイアウトで、翌日の日曜日は全方位型、中央に演者がいて、その周りを客が取り囲むというスタイルで行われている。


さてまず音響の話をしなければならない。
音響はマイキングオフ気味なのかなんなのか、スピーカー7生音3くらいのバランスだったろうか。
なので、ステージの距離はそれほど遠くないのに、音が遠く感じた。
まぁこれは仕方ない。
フィルっつってホールでやるんだからこうなるわな。
あと席もオールシッティング。
これまた当然と言えば当然。
どちらもなんとなく予想していた事だが自分を合わせられなかった。
6拍子と5拍子のポリリズムが貫かれる『ZERO CONCERTO』とか
踊りたくてしょうがないんだけど、立ち上がる事すら許されない。
これに加えて時折眠くてしょうがなくなるという苦しいものであった。
ちなみに眠くてしょうがないのは演奏のせいではなく、単純に寝不足のせい。


次にドラムの話。
CDを聴いた後、クレジットを見たら、総勢15名のメンバーの中にドラムが2人いた。
しかもitokenとJimancaのd.v.dコンビ。
でもそんなにツインドラム感じるとこ無かったなー、と思いながらも聴き返してみると確かにツインだが、これ別に1人でも良くね。
実際1曲目の『ONE MAN』とか1人だし。
でその曲はライブではどうしていたかというとitokenが丸々休んでいた。
というかitokenの姿は蓮沼のグランドピアノに隠れて、頭しか見えなかったので多分休んでいたんだと思う。
この曲は4ビートなんだけど、終盤8ビートになって、ベースも動きまくる展開になって凄いアガるんだけど、それでもitokenは動かない。
来い!来いよitoken!蓮沼なんか関係あるか!入って来いよ!って願ったけど、入って来るわけもなくw


合わなかった点を先に挙げたけど、演奏自体は素晴らしかった。
特に大編成モノは生で見ると誰がどこでどんな音を出しているのかがわかりやすいので、後で音源を聴き直してもその情報が付加された形で聞こえてくる。
それに数日経った今でも気付くと鼻歌を鼻ずさんでいるくらいだ。
蓮沼氏の過去作を聴かなければならない。

goat@六本木SUPER DELUXE

毎度お馴染み、会社の先輩(且つ今は上司)に誘われライブへ。
約一年前にも同じ六本木SUPER DELUXEに空間現代というバンドのレコ発を見に行った。
今回のgoatというバンドはその空間現代と同じく、HEADZからリリースを行い、これはそのレコ発のようだ。
リリース自体は半年近く前なのになぜ今なのかは謎だが、まあそんな事はどうでもいい。
いずれにしてもHEADZを主宰する佐々木敦の手の者という事だ。
対バンには空間現代、そしてにせんねんもんだいがブッキングされている。
この時点で息つく暇もないミニマル祭りの開催が確定している。


そんでまあ、予想通りミニマル祭りが執り行われた。
詳細を書き記すのもバカバカしいくらいとにかく反復に次ぐ反復、の連続だった。
帰り道、先輩と、何故彼らはああいう音楽をやるに至ったのか、その経緯がわからない、という点で意見が一致した。
しかもこの手の万人受けしないような、この場合は同じ事の繰り返しをひたすらやる、という方向性を指し示した首謀者が必ずバンド内にいるはずで、他のメンバーはそれに同意して、辛く退屈な練習をこなし、ステージに立っているのである。
よくついて来たなと。
どう考えても辛く退屈だよ、この人達の練習は。
そのモチベーションが計り知れない。
更に言えばそんな音楽をわざわざフックアップする佐々木敦
そんな東京アンダーグラウンドシーン(?)に眩暈をおぼえつつ、0時半まで飲んだ。

職人修行してました

もうすぐ4歳になる娘のパンツを毎晩脱がせてはオムツを履かせるのがここ最近の日課であった。
タイミング的にはぼちぼちオムツを卒業する時期だが、夜パンツを履いて寝ると高い確率でおねしょをしてしまう。
しかし本人のたっての希望で結局毎晩パンツで寝る。
そこで行っていた対策が寝入ってからオムツに履きかえさせるというものだ。
つまり俺がパジャマのズボンとパンツを脱がし、オムツとズボンを改めて履かせるの。
この作業を何回かしている内に想起されたのはパンツ職人、田中の事だった。


細かい説明は省くが、行け!稲中卓球部の登場人物、田中は他人のパンツを脱がせる事において他の追随を許さない、まさに求道者である。
奇しくも私も田中と同じ道を歩んでいたのだ。
幸いというかなんというか、修行を開始してからしばらくした頃、オムツに履きかえさせた直後の娘が起き出して泣き叫ぶなどしたため、あゝ普通に考えれば寝ている間にパンツを脱がされるなんて嫌に決まってるよな、という事に思い至り、現在の所はおねしょのリスクを受け入れている。
これで私のパンツ職人への道は事実上閉ざされた。

道の名前が出てくる曲

車に乗るようになってからあちらこちら行ってるのだが、やはり環七こと東京都道318号環状七号線を走る時は興奮してくるというものだ。
自然とギターウルフの『環七フィーバー』が脳内に流れてくる。
環七だけじゃもったいないのかなんなのか環八こと東京都道311号環状八号線に乗る時も流れてくるからもうフィーバー、フィーバー。

とか思ってたらこないだ山手通りこと東京都道317号環状六号線を走る機会があって、そうするとやっぱりあの曲が流れてくるわけじゃない。
椎名林檎罪と罰』が。
ほーをさーすーあさのやまてどーるりーっつって。
昼だったけど。

なんて事を思ってたらこないだ母ちゃんがうちに来た時、中央フリーウェイが近くにあるのねかなんか言って、何の断りも無く中央自動車道の事を中央フリーウェイとか言ったりして少々イラっとしたものの、そう言えば中ブ連というものがあったなと思い出して、ニヤついたりしている。